学びの糸を紡ぐ

自分なりになにかを身に着けていく過程をまとめたり、記録しておきたい心情を残したり。

★★★★☆

ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』1〜5(光文社古典新訳文庫)を読んだ

カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)作者:ドストエフスキー光文社Amazon 読書の軌跡 (亀山郁夫『ドストエフスキー カラマーゾフの兄弟 NHK100分de名著』読了:2024/01/01) 1巻読了:2024/02/21 2巻読了:2024/03/03 3巻読了:2024/03/13 4巻読了:20…

pha『人生の土台となる読書』を読んだ

人生の土台となる読書 ーーダメな人間でも、生き延びるための「本の効用」ベスト30作者:phaダイヤモンド社Amazon 感想 良かった。この本は、「何者かになりたい人」のための読書案内ではなく「自分の人生をより良く生きたい人」のための読書案内だなと感じた…

河合隼雄『ユング心理学入門』を読んだ

ユング心理学入門: 〈心理療法〉コレクション I (岩波現代文庫)作者:河合 隼雄岩波書店Amazon どんな本? amazonより引用 河合隼雄の処女作であり、日本で最初に著されたユング心理学の本格的入門書。河合心理学の出発点がわかる本であり、後に展開する重要…

小林正人『この星の絵の具 [中] ダーフハース通り52』を読んだ

この星の絵の具: 中 ダーフハース通り52 (中)作者:正人, 小林アートダイバーAmazon どんな本? 画家・小林正人による自伝小説。3部作の2作目。 感想 2作目もとても良かった。 光の捉え方、光に対する感性があまりにも自分と違いすぎて驚く。もっと自然に対し…

寺山修司『青少年のための自殺学入門』を読んだ

青少年のための自殺学入門 (河出文庫―寺山修司コレクション)作者:寺山 修司河出書房新社Amazon どんな本? 「死ぬ自由くらいは自分で創造しよう。死の音楽、死神占い、死と賭博等の考察から、自殺機械の作り方、上手な遺書の書き方、動機の立て方、場所の選…

柄谷行人『世界共和国へ: 資本=ネーション=国家を超えて』を読んだ

世界共和国へ: 資本=ネーション=国家を超えて (岩波新書)作者:柄谷 行人岩波書店Amazon どんな本?(amazonより引用) 「資本=ネーション=国家」という接合体に覆われた現在の世界からは、それを超えるための理念も想像力も失われてしまった。資本制とネーシ…

石井洋二郎『ブルデュー『ディスタンクシオン』講義』を読んだ

ブルデュー『ディスタンクシオン』講義作者:石井 洋二郎藤原書店Amazon どんな本? ディスタンクシオン翻訳者による解説本。原著と同じ章立てで進行していく。 感想 講義形式で非常に読みやすかった。 この社会を生きていると階級闘争に必然的に参加してしま…

カミュ『異邦人』を読んだ

異邦人 (新潮文庫)作者:カミュ新潮社Amazon 感想 とても良かった。主人公がとても魅力的だし、文体も好みなので、グングン読み進めてしまった。 死/生に対する向き合い方の主人公のスタンスが興味深く、自分が死に向き合うに当たり大いに参考になりそう。も…

中島義道『哲学の教科書』を読んだ

哲学の教科書 (講談社学術文庫)作者:中島 義道講談社Amazon どんな本? 哲学は何の役にたつのか。哲学の問いとはどんなものか。哲学者とはどのような人々か。そもそも、哲学とは何か。みたいなことを平易な文章で伝えている本。 感想 哲学と思想は違う、とい…

ベネディクト・アンダーソン『想像の共同体』を読んだ

定本 想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行 (社会科学の冒険 2-4)作者:ベネディクト・アンダーソン書籍工房早山Amazon どんな本? 「国民」の概念を「想像の共同体」と捉え、それが(出版)資本主義以降人々の心のなかにいかにして生まれ世界に普及する…

小林正人『この星の絵の具 [上] 一橋大学の樹の下で』を読んだ

この星の絵の具: 一橋大学の木の下で (上)作者:正人, 小林アートダイバーAmazon どんな本? 画家・小林正人による自伝小説。3部作の1作目。 感想 とても面白かった。 思いを言葉にして激しくぶつけているエネルギッシュな感じがあって良い。読んでいるこっち…

大澤真幸 他『ナショナリズム NHK100分de名著』を読んだ

別冊NHK100分de名著 ナショナリズム (教養・文化シリーズ 別冊NHK100分de名著)作者:大澤 真幸,島田 雅彦,中島 岳志,ヤマザキ マリNHK出版Amazon どんな本? ナショナリズムとは?4つの著作に対して、それぞれ4名の方がその紹介を自論も交えておこなっている…

岸政彦『ブルデュー『ディスタンクシオン』(NHK100分de名著)』を読んだ

ブルデュー『ディスタンクシオン』 2020年12月 (NHK100分de名著)作者:岸 政彦NHK出版Amazon どんな本? 100分de名著シリーズの、ブルデュー『ディスタンクシオン』回のテキスト。 ピックアップメモ ブルデューが提唱した概念3つ、ハビトゥス、界、文化資本(p…

今井良『内閣情報調査室』を読んだ

内閣情報調査室 公安警察、公安調査庁との三つ巴の闘い (幻冬舎新書)作者:今井 良幻冬舎Amazon どんな本? 日本の主たる諜報組織である内閣情報調査室、公安警察、公安調査庁の3つの組織について紹介している。 感想 読んだ所感 かなり面白かった。こんな漫…

ロバート・D・カプラン『地政学の逆襲』を読んだ

地政学の逆襲作者:ロバート・カプラン朝日新聞出版Amazon どんな本? 第一章では地理が歴史上人類に与えてきた影響を振り返りつつ、世の地政学者が地理をどう解釈しどのような理論を打ち出してきたかを説明している。 第二章第三章では、現在の世界がどうな…

中島らも『今夜、すべてのバーで』を読んだ

今夜、すベてのバーで (講談社文庫)作者:中島 らも講談社Amazon どんな本? 中島らもの自伝的アル中小説。 感想 とても良かった!!!面白すぎてついついトイレ読んでしまったり、スキマ時間に立ちながら読んでしまったりした。終わるのが名残惜しい、ずっと…

戸田山和久『教養の書』を読んだ

教養の書 (単行本)作者:戸田山 和久筑摩書房Amazon どんな本? 教養とはなにか、教養を身につけるにあたって気をつけるべきものはなにか、教養を身につけるには具体的にどのような道をたどれば良いのか?を書いている本。 感じたこと 総評 とても良かった。…

猪瀬直樹『昭和16年夏の敗戦』を読んだ

昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)作者:直樹, 猪瀬中央公論新社Amazon戦争の始まるいきさつを、関わる人間の心理や状況を克明に描きながら書いており、引き込まれた。 なぜ負けるとわかっているような戦争が始まってしまったのかよくわかる。東条英機と天皇のやり…